株式会社量子技研工業
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■ 制御論理付きCCD検出器 ■


[ TCSPC ]
 弊社のCCD検出器は、FPGAを制御論理に用いたCCD検出器です。FPGA(Field programmable gate array)としてアルテラ社のstraixまたはcycloneを使っています。  FPGAは最近の半導体技術の進歩により、1つのVLSI上に100万以上の論理ゲートや多くのメモリーを集積する事が可能になっています。このため、大型のFPGAを用いる場合、PCと通信するためのPCIプロトコルと、CCD素子の制御論理を組み込んでも90%以上の未使用論理部分を持つ事が可能です。  この論理部分を用いて多くの機能を実装する事が可能です。また、CCD検出器とタイミングを合わせたデーター計測、機器の駆動や制御が可能です。  弊社での実例は、画像処理、フォトンカウンティング、TCSPCのサポートがあります。
  1. 画像処理
    FPGAには沢山の演算器を実装可能です。これらによりデーターの並行処理が可能になるため、DSPよりも高速なシステムの構築が可能です。
    9x9素子のフィルター処理の実績があり、この2値化処理を応用してフォトンカウンティングの機能を実現しています。一般的な3x3の素子を用いたフィルター処理も対応可能です。

  2. フォトンカウンティング
    CCD検出器を用いて分光計測を行い、特定の波長を決めた後、その波長に於いてマッピングを行う場合があります。この場合、すべての波長のモニターを行う必要は無く、その波長だけの強度が重要です。この強度情報を、フォトンカウンティングモジュールを用いて高速に計測する事が可能です。データーは、1ポイント当たりマイクロ秒オーダーの計測で、連続してメモリーにデーターを展開する事が可能です。ステージを駆動しながら計測を行う等リアルタイム性の高い処理が可能です。
    ゲート機能の実装も可能です。この機能により時間分解計測も可能になります。

  3. TCSPC(時間相関単一光子計測法)
    CFD+TACという組み合わせの計測を行う場合、結果をマルチチャンネルバッファを用いて読み出すことになります。このMCB部分をFPGA+AD変換器にて対応します。
    この機能によりピコ秒の時間分解計測が可能になり、かつフォトンカウンティングも可能になります。ICCD検出器ではナノ秒の計測ですが、このTCSPCによりピコ秒の計測が可能になります。
    現状は、ortecさんのCFD+TACを使ってシステムを構築しています。

  4. AD変換器、PIO入出力
    14bit10MHZ相当のAD変換器をオプションで搭載しており、この機能によりCCD計測に同期した各種出力の読み出しや、PIO出力によるステージの駆動などが可能です。ボックスカー積分器のサポートを予定しています。フォトンカウンティング計測に比べ、信号強度の取れる場合は出力値を直接読み出すことをサポートします。